べらぼう 松葉屋半左衛門

吉原関係

吉原を代表する妓楼の一つ松葉屋。そこの主人が、松葉屋半左衛門です。

2025年のNHK大河ドラマ「べらぼう」では、この松葉屋半左衛門役を正名僕蔵が、女将を水野美紀が演じています。

ここでは松葉屋半左衛門について見ていきます。

表紙をはねると松葉屋半左衛門

松葉屋は吉原の江戸町1丁目にある妓楼で、大見世、中見世、小見世などのランクがある中で、最も格式の高い大見世でした。宝暦中期以降、代々、主人は松葉屋半左衛門と名乗っていました。

誹風柳多留に掲載されている川柳に次のような句があります。

表紙をはねると松葉屋半左衛門

これは、吉原細見の最初のページに載っているという意味と、実際に吉原大門をくぐると、店がすぐの場所にあったことを詠んだ句です。

松葉屋が吉原を代表する妓楼の一つであったことがわかります。

以下は、安永四年(1775年)の吉原細見に掲載されている松葉屋の箇所です。赤で囲んだ部分に「松葉屋半左衛門」と記載されています。

瀬川を輩出した松葉屋

松葉屋は代々、名妓とされた瀬川を輩出した妓楼として知られています。瀬川は浮世絵にも描かれています。

雛形若菜の初模様・松葉屋瀬川 さゝの 竹の  鳥居清長画

出典:ColBase(https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-10569-1135?locale=ja)

五代目瀬川鳥山検校に莫大なお金で身請けされた話は有名ですが、こうした身請けは遊郭の経営者にとって、大きな儲け話だったようです。

「花街風俗史」には「天明頃の松葉屋半左衛門は二十六年の間に二代目から五代目迄の瀬川四人を身受けされ、四五千両の金子を占めて豪富となり、立派な別荘を金杉に設け、今に松葉横町の名を俚俗の称呼に残した程である」と記述されています。

松葉屋の遊女 錦絵ギャラリー

雛形若菜初摸様・松葉屋内松の井 礒田湖龍斎画

出典:ColBase(https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-10569-2258?locale=ja

松葉屋内喜瀬川  喜多川歌麿画

出典:ColBase(https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-10569-2029?locale=ja

郭中美人競・松葉屋内染之助 鳥高斎栄昌画

出典:ColBase(https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-10569-364?locale=ja

郭中美人競・松葉屋染山 鳥高斎栄昌画

出典:ColBase(https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-10569-363?locale=ja

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